よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

I am your father!

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ほぼ2時間、息もつけませんでした…。映画の話です。

さえない生活を送っている男がいます。仕事もできずいつも上司からは能無し呼ばわれをしています、女性にもインパクトを与えることができず、お金もなく、よい生活もできない。そんな主人公が、ある日スーパーでなぞの女性に会います。

とてもきれいな女性がレジで微笑んでいるのです。

主人公はそこで彼女からある仕事の仲間になるよう誘われますが、突然男から狙われ銃撃を受けてしまいます。そこから逃げ出しカーチェイスがはじまります。ある場所にたどりつきますが、そこは紡績工場でした。

機織(はたおり)職人が1000年前につくった暗殺組織の一員の息子であることを告げられ、葛藤しながらもいまの生活から抜け出すため、そして社会のために戦う訓練がはじまります。

1000年間ずっと動いている機織機(?)から編み出されてくる生地に、誰が殺害されるべきであるのかの指示が織り込まれています。ある場所の糸が一本抜けて縫われているかそうではないかによって0か1かを判別し、そこに表現されているアルファベットをつないでいくと人の名前になるのです。

機織機が社会の悪を排除するため、暗殺すべき人の名前をせっせと指示をしているのです。

そこで与えられた任務を果たすため、躊躇しながらも社会のため、自分を乗り越えるため主人公は暗殺を敢行します。

自分が組織に属して暗殺者になろうと決意をして会社を辞めるとき、彼は女性のでぶ上司に、いままでたまりたまった気持ちを爆発させるように<この仕事のできない、デブやろう!>系の言葉を浴びせ会社をかっこよく去っていきます。

厳しい訓練を乗り越え暗殺者になったあと、本当にこいつは悪者だろうという対象者を殺していきますが、ついにある者の名前を告げられます。組織から主人公の父親を殺した憎むべき裏切りものと告げられていた男です。

主人公は、彼を追い詰め銃撃戦になり、結局のところその男を殺してしまいます。男は主人公を助けようとして主人公に殺されますが、最後にこういいます。<組織はうそをいっている。俺はお前のファーザーだ><映画ではすべて英語です…>。

え~ぇぇッ!みたいな感じで、そこにいた組織の魅惑的な女性に言うと、その通りよ、フフフ、みたいな。次はあなたよ。バシ(銃を撃つ音)って…。

そ、そ、そんな~と私を含めた観客が思っていると、彼はその場をうまく逃げ(さすが映画です…)、父の仲間から知らされた自分の家の横にあった父の家にある武器を使って組織壊滅のため孤独な闘いを開始するのでした…。
 
人は、本来の自分がある、自分を取り戻そう、変われるはずだ、というのが映画のメッセージです。
しかし、そこには思いもよらぬ悪の存在、罠や裏切り、そして愛がある。それらを乗り越え強く生きていかなければならない、という映画からのプレゼントだったような気がします。


画面やストーリーが切り変わる速さや予想を裏切る展開で疲れたけれども、少しだけ勇気をもらえた映画でした。

巧妙に隠された病気の原因を探りながら原因を発見し治療をしていく医師の仕事も、機織機からでてくる布に隠された暗号をといて仕事をしていく暗殺者の仕事に似ているような気がします。

社会のために病原菌を暗殺する、というのはちょっと格好いいと思いませんか?