土曜日の東京のオフィースの近くの道端にはたくさんの花が咲き誇っていました。空は青く、梅雨の切れ目の晴れやかな空がそこにはありました。
今日は島根県の江津に来ています。朝、飛行機と列車を乗り継ぎ、ここまでやってきました。列車の車窓から見る景色には、目を見張るものがあります。こちらは青空だけではなく、空気が澄んでいて、とてもさわやかな風が頬を通り過ぎていきます。
梅雨入りしたといわれながら、海は碧く、空は夏の雲をたたえながらも澄み渡り、陽の光は初夏を彷彿とさせます。山々は緑であたりを染め、草木は風になびいて景色に色を添えています。何もかもが毎年繰り返される風景でありながら、この季節になると心が穏やかになるのはなぜでしょうか?
喧騒のなかで動き、走り、叫び、疲れ、時間に追われながら過ごす人も、この安らぎのなかでは、自らをきっと振り返ることでしょう。自分が辺りといったいになれるこの季節こそ、反芻のときであるかもしれません。
何が大切で、何をしなければならないのか。あわただしさのなかで忘れがちなことを、思い出させてくれるこの時を、大切にしていきたいと、ふと思ったのでした。