ある病院での教育委員会運営のためのミーティングでの内容です。一部を提示します。
厳しい環境を乗越えるために、教育を行うことが各病院の大きなテーマになっています。職員からみればこの環境下においてプロとしての自らの力を身につけることができなければ、これから生きていくことがとても難しい時代になることは間違いがありません。
より積極的な意味でいえば、力のある者は常に勝ち続けていくことができるということだと思います。看護部においても、教育の機会があることが採用や定着率向上の大きなポイントになることが多く、病院はあらゆる方法を利用して教育を行なっていく必要があります。
まずは、教育カルテの利用です。
現状、教育カルテを利用した教育に一部着手していますが、なぜカルテを利用するのかについて再度検討してみる必要があります。以前にも資料を提供していますが、再度、簡単に内容に触れてみたいと考えます。カルテを利用することで、
▽一人ひとりの課題をより明確にすることができる
▽クリヤーした履歴を残すことができる
▽評価するものと教育担当者が異なることもあり、当該事項に詳しいものを教育に当てることができる
▽上司と部下のコミュニケーションを活性化することができる
といったメリットを得ることができます。
今後、さらに客観的な基準を用意することで、皆が同じ基準にしたがって教育を受けることができる環境を整備することができます。マニュアルだけではなく、職務基準をつくりあげる意味がここにあります。職務基準はまずサンプルを各部署に提示し、それを手直ししてもらうことで当該部署の職務を洗い出し、あるいは、整理することが可能す。
貴院においてどのような職務があるのか、そしてそれはどの程度経験をもった者が実施するのか、そのレベルはどのようなものかといったことについて病院としての基準を決定していくことになります。
教育委員会はこれを直接管理することはありませんが、職務基準を前提として課題を抽出するということは以前からのテーマでしたので、できあがった職務基準を前提としてカルテの管理運営を行なうことで教育委員会の業務を実のあるものとしていただけたらと考えます。
なお、集合教育については別途スケジュールを作成し、特定部署のレクチャーにすべての部署が参加できるよう情報開示を行うとともに、それらの前提としてレクチャーのテーマが病院課題を解決するために適切なものであるのかを委員会で管理することになります。