組織が機能を果たすためには、それぞれの部署において役割を持った者が、責任と権限をもって業務を行う必要があります。
病院でも、理事長をはじめとした管理者、そしてその指示のもとで活動する監督者、さらに現場で決められた業務を行う一般職がそれぞれの責任と権限を持ち、活動していかなければなりません。
ここで権限は具体的には、何かを行うために指示をしたり、命令、承認(決裁)する権利を権限といいます。もちろん、権限を持っているということは責任も伴います。ある業務に責任を持たなければならないので権限を行使する、という関係にあると理解できます。
職務権限規程があることにより、責任の所在と責任を果たすために必要な権限が明確になり、はっきりした役割のなかで仕事を進めていくことができます。自院での作成及び運用が的確に行われているかチェックしてみる必要があります。
なお、権限の行使は、起案、審査、承認、(実施)、報告という形で実行されます。その内容については、別稿で説明します。