よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

DPC準備病院でのミーティング

 DPCの導入を行う病院(ケアミックス病院)に必要なことは多々あります。
 もちろん、出来高病床よりも、かなり医療の質を高めていく必要があることはいまでもありません。出来高であれば、必要のない医療が行われたとしても請求できる可能性がありますが、DPCの場合にはかなり厳しくそれらが牽制されることになります。
 
 今回は準備病院とのミーティングのなかで、以下が議論されています。
患者に対するDPC導入告知
持参薬管理
他科受診禁止
ゼネリック化
検査セット化
Ⅱ期間遵守
ベッドコントロールの方法について
入院してから手術までの期間管理
ベッドの稼働状況と入院期間
実患者数増についての検討
手術件数増の対策
検査機器稼働率管理
出来高アップについての対応
退院支援計画立案及び運用
診療所への告知
特定入院期間比率の管理
医療事故レベル2以上の減少対策
感染症対策の徹底
前連携後連携の一体管理
出来高DPC診療科、医師別比較
紹介患者の即入依頼に対する対応ルール
退院支援場所の確保
医療療養病床の収益化
消費税への対策
診療報酬改定に向けた対策
以上は、現在不足しているだろうと思われる事項であり、本来、さらに数多くの項目があります。
一つひとつ、期日を決めて実行するために部長会での議論を重ね具体的な対応を行うことになっています。
 
 これらの各項目は、背景に数多くの行うべきことがあります。例えば、診療所の告知ですが、当院が来年4月からDPCを導入します。ついては、当院に入院中の患者が貴院で治療を受けた場合には、請求の方法が変わりますので、よろしくお願いします、といった説明をするだけではなく、他科受診との連関で、院内での対応の仕組みをつくらなければなりませんし、患者さんへの説明の仕方を考えなければなりません。
 年間の他科受診による当院の負担した医療費の総額を常に管理することや、自院で対応できないかどうかの議論等々、これらに関する多くの検討事項や実施事項があることが判ります。
 
 もうすぐ会議が始まります。