仕事はすべてこの仕組みが必要です。
誰かが仕事をしたら、間違いや不正が直ちに判る。自動的に間違いが発見でされるという方法を採用しなければなりません。
仕事のながれのなかで、何人もの人が処理を行ない、結果として間違いが発生しない仕組みをつくりあげることが必要だということです(横の牽制)。
そうでなければ責任者がすべてをチェックすることで代替します(縦の牽制)。
会計から誘導された内部牽制という概念は、実は仕事すべてに通じる考え方であったということです。
日常的な仕事のなかに、こうしたルールを取り入れているところは、仕事の質が高いし、事故が発生しない、そうでないところは事故が発生しやすく誰も検証できないといったことが想定されます。
勿論、事故が発生する要因はそれだけではありませんが、仕事の仕組みが内部牽制を確立したものとなっていれば、さまざまな事故の目を一定程度つぶすことができると考えられています。
会計を正しく行なうための制度がリスクマネジメントへも影響していることになります。
なお、広辞苑でいう牽制(相手の注意を自分の方に引きつけて自由に行動できないようにすること)は少し極端な表現かもしれませんが、意味的にはそうした牽制が組織に確立され、ある意味自然に、何気なく仕事が進められることができれば、それはそれで仕事の質が高く、円滑に進められることになります。
内部での牽制を正しく行なうことがいかに重要かということが理解されなければなりません(続く)。