よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

地域完結型医療(8)地域連携コンサルティング大特集(2)

最近とみに在宅というキーワードが数多く露出しています。

安定期や末期の患者さんを、病院から在宅に患者さんを戻すということは患者さんの意思に関わらず病院から患者さんを出す、自宅に帰すということを意味しています。

そのことによって、確かに病院における医療費は低減するかもしれませんが、結局のところ在宅医によるケアが必要であったり、あるいは何かあったときに病院の機能を利用できないというデメリットがあります。患者さんの立場に立った政策でないことは間違いありません。

一方で急性期病院は1980年代の数まで戻すと国は決めています。それが適正水準かどうかは別にして、外来は診療所、入院は病院といった考え方を推し進めています。病院に外来で来る患者さんは原則入院という考え方です。何れにしても病院にはくるな、きたら手術をしろ、終わったらながくいるな、という考え方が根底にあります。

但し、国の政策がそうであれば、どのようにそうした考え方を受容し、そのなかで最大限の成果をあげるのかといったことに頭を切り替える必要があります。前連携と後連携に対する仕組みをきちっとつくり、
そのなかで、あらゆる問題を解決していくことが必要です。

地域連携活動が円滑に行なわれる方法を確立することが必須である理由がここにあります。
診療所や病院との連携が病院存続基本戦略である、と言う理由がこれです(続く)。