よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

MRIの利用と地域連携

地域連携支援の一部の資料をご紹介します。
    
(3)MRIの利用
  MRIを高度利用するためには、次の点に留意する必要があります。
   ①MRIを利用する疾患を調査し列挙する
   ②利用予測頻度を検討する
   ③シミュレーションを実施
   ④収支から目標利用回数を決定する
   ⑤④の達成方法を検討する
    ⅰ)自院での利用
     検査内容を検討、検査を行うケースについての列挙、目標値達成割合を確定す  
    ることが必要。

 ⅱ)病病連携による共同利用
     a)他病院からの純粋な検査受託(他病院に設備がない場合)   
     b)他病院からの検査委託(他病院では時間がかかる場合)

 ⅲ)病診連携による検査受託
     診療所からの純粋な検査受託
   ⑥⑤の実行

  MRIを利用することに対し、医師にインセンティブを提示するということは本末転倒であり、意味  がありません。請求できない検査はあり得ないからです。結局はすべての必要な患者に検査を行うの  は、診断のために必要不可欠なことであり、あえてインセンティブを出す必要はありません。

   あくまでもMRIを利用する必要がある患者さんが来院することが必要です。
  来院する患者さんがいるからMRI検査がある、ということは当たり前のことであり、まずは患者さ  んを集める必要があります。
   そのための対応を行うことが必要で、個別のインセンティブを提供することよりも別途、賞与や年  俸への反映を行うということが必要でしょう。結局は地域連携の結果として成果をあげることになります。