よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

モロオセミナーin函館

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 本日は、株式会社モロオの創業90周年記念事業の一環として、函館で医療機関経営のポイントというセミナーを開きました。私と仲野豊先生との講演会でしたが、写真は、そのときの主催者の方々と、会場が開場し、お客様が集りつつある風景です。前回札幌でも同様のセミナーを実施しましたが、今日は少しだけ冬を迎えた函館での開催となりました。
 
 私のパートの骨子は、次のものです。

 医療機関の経営のポイントまとめ
1.診療所
 (1)診療報酬引下げに対抗するためには増患しなければならない
 (2)外来の増患を図るためには、患者を顧客としてとらえ未病をも含めたかかりつけ医(家庭医)としての徹底的なプロ モーションを行う
 (3)在宅や介護領域に出る
 (4)ケアマネや訪問看護師へのレクチャーを継続的に行い販促する
 (5)信頼できる病院との連携を強化し、逆紹介をも受けることや、管理栄養士の派遣やPTの派遣要請を行い、自院の増患を図る

2.療養型病院
 (1)待つ医療から出向く医療を行うための体制づくりを行う
 (2)2011年までのスケジュールを明確にする
 (3)高齢者専用賃貸住宅でのオペレーションを視野にいれた活動を行う
 (4)療養型病院であっても四位一体は必要。とりわけパス(地域連携パスをも含む)によるオペレーションを行うことが質を向上させるための重要事項

3.急性期病院
 (1)管理会計の導入を図る
 (2)現状を十分に分析する
 (3)(2)の結果を受けて増患を図るための戦略を決定する
 (4)具体的に何をするのかを決定し目標管理制度を導入運用する
 (5)整備すべき道具(四位一体)を徹底的に整備する
 (6)(4)と(5)により業務改革を行い、受け入れ体制を整備する
 (7)場合によっては医師へのインセンティブ制度を整備する
 (8)中間管理職の教育を徹底的に実施する(リーダー(米国ではチャンピョンという)がいなければ改革は成し遂げられない)
 (9)地域連携や地域浸透を徹底的に実践する
(10)DPC導入を行うのであれば、より自院の診療における原価構造を明確にして上記の改革を進める
 
 仲野先生は、後期高齢者医療と20年制度改革の骨子をお話いただき、大変勉強になりました。
 ただ、悲しいのは私の講演中に、パソコンがフリーズしてしまい、折角仕込んでいた資料がお見せできなかったことです。一生懸命準備したのに、最後のチェックを全部しておけばよかったと悔やまれたセミナーでした。同じ轍を踏まないように頑張ります。

 モロオの皆さんにはとてもお世話になりました。ありがとうござます。