よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

大好きな街

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香港は私がとても好きな街です。狭い場所に700万人程度の人が犇めき生きています。香港は、税金がとても安く、法人税も日本の半分しかないにもかかわらず、街は整備され、働きやすい環境づくりに政府が力を入れて活気にあふれています。

確かに社会福祉はほとんどありません。みな自己責任で生きています。しかし富裕層が貧困層を助ける文化もあり、貧富の差は日本以上にありますが、活気が常に維持されています。

そもそもマンションは1億円を超えるものが数多くあり、香港人は家族でがんばりながらそうした住居をもち、活力をもって生活しています。ガイドが香港には仕事がいくらでもある。頑張ればうえにいけるという説明をしていました。実際、朝から晩まで働きながら、生活をしている人々は数多くいます。

ただ、街自体がつくりあげる活気に突き動かされるように国民が働いているのです。
ひるがえって日本はどうでしょうか。国家予算の三分の一が公務員の報酬で消え、かつ歳出が多く、財政が成り立っていません。官僚は自分たちのために無駄を公然と行い、例えば使われない施設を造り年金を大きく毀損しても何の罪にも問われません。

こんな国が活気をもてるわけもなく、国民は厭世的になってきていることに気がつかなければなりません。政治は混迷し、何も解決せず、活気を失っています。闇のなかにきらめき燦然と輝くアイランド側のビル群をみていると、香港の活気が肌にしみこんでくる気がします。

道を行く多国籍の人々の表情は活力に溢れ、明日を感じさせます。誰も守ってくれないから自分たちが自分たちを守らなければならない。そんな切羽詰ったものもあるかもしれません。

しかし何かをしていかなければ死に絶えるという切迫感が明るい未来を描く気持ちにつながっているところに香港のすごさがあります。日本は何でもあり、満たされているにもかかわらず、結局は政治や官僚がある段階から歴史を止めています。何もかもあるために、自分で必死になって何かをつくりあげていくところがかけている。

そんな気がします。政治も行政も、そして日本人そのものが、今を変えていくことに真剣になっていかなければ未来がないことを多くの国民が感じ始めたこの時期に、香港は私たちに勇気を与えてくれます。

気がついた人間が必死になり何かを創造していかなければ何も生まれない。ルールやコンプラも必要であるかもしれませんが、何もなし、何でもありの活力ある時代をもう一度日本は思いださなければならないと考えます。

いつもたくさんのことを教えてくれる香港の街を私は本当に愛おしく思います。


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