太陽がさりつつある世界のなかで、頬をなでる風は爽やかで、心地よい時間を私たちに与えてくれる。
子供たちが、おおはしゃぎしながら楽しんだ遊具は、静かに今日を思い出しながら夕日を浴びている。
遊具たちは何かを成し遂げた達成感と、満足感にたたずみながら、今日を終わろうとゆったりとした時間を過ごしているようだ。
ふと気がつくと、蝉たちも、もう鳴くのをやめ、短い、しかし充実した時を生きたことを反芻しながら、最後の時がやってくるのを静かにまっている。
命を引き継いだ後、力尽きて木から落ち、地にまみえることを納得しているかのような泰然とした清清とした諦念が、彼らの背中から伝わってくる気がする。
皆が一日を終わり、そして次のときに備える時間。そうした空気が夕日の公園にはある。
私もまた、今日を過ごし、未来の準備をしよう。そして、強い命をもって、明日を闘おう。
そんな気持ちを通りがかりの公園が、私にそっとプレゼントしてくれた…。