よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

どう生きるかを決める

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今の仕事が大変で余裕をつくれないとすれば、その仕事を8割の力で行えるように工夫し、付加価値に充てる時間を創ることが必要です。まずは、仕事に

 

  • 優先順位をつける、
  • 段取りをとる
  • 仕組みを変える

 

ことで計画的に仕事を行うことが求められているのです。緊急性、重要性、難易度、想定作業時間等により優先順位をつけるとともに、事前に何を用意し、誰に支援してもらい、どのような順番で作業を行うのか段取りをとります。仕事の仕組みや方法に問題があれば改善を行い、仕事のやり方を変えたり、無駄な時間をなくすことも付随して実施し、2割の時間を捻出し、この2割を自己成長のための時間とするのです。

 

継続して実施できれば成長できます。行動し続けることにより、必ず組織や時代に残れる人材になることは間違いありません。

以前、長崎ハウステンボスを立て直したHISの澤田会長が、雑誌でインタビューに答えていました。その趣旨は、「同じ人員で1.2倍の仕事をすれば、コストを削減したのと同じ。そうして成果を挙げた」ということでした。比率は違いますが趣旨は同じですよね。

結局は、

  • 一人ひとりの社員が力をつける、
  • 短時間で同じことができる、
  • 今まで以上のことができるようにしていく

ことが必要です。

そこに必要なのはビジョンや戦略、具体的な方法による訓練と鍛錬です。

 

やりたいことを見つける、思いを信念に変え、信念を背景にした集中と行うべきことを繰り返し行う癖を日々のなかに持てる人と、持てない人の差は大きいものがあります。両者の差は時間が経てばより大きくなることは明らかです。努力をし続けた人とそうではない人の3年、5年後は驚くほど違うことになるでしょう。

 

価値観の相違もあり、働くことに人生の価値をもてない人もいるかもしれません。しかし、働いている限り、同じ時間をどのように過ごすかどうかは価値観ではなく人生観の問題です。少なくとも仕事に費す時間を排除できないとすれば、楽しく充実して生きたほうが人生にプラスになることはいうまでもありません。

 

そもそも組織は一定の目的を達成するために成果を挙げようと努力しています。

なので、持てる力を発揮できない人は組織からオミットされる可能性があります。厳しい言い方ですが役割を果たせない人は組織で生きてはいけないのです。

組織目的を達成するという意味では、社員もその目的に対し、合目的的に生きなければなりません。仕事を離れ組織の外ではどのような生き方もその人の自由であるのは当然のことですが、組織に所属する限り、組織が求めているものに反駁し組織での役割を果たさなければ、組織での存在意義は薄れてしまうし、そこにいる意味がないからです。

 

どう生きるのかを決めて行動しなければなりません。

 

厳しい時代、組織運営における社員に求められている考え方であり、多くの組織が直面する問題でもあります。組織もベクトルを合わせられる社員を育成する必要があり、そのためのビジョンや戦略、社員のやりたいことを受容れた目標や役割の設定、支援体制整備が必要となります。

 

社員の意識変革や組織目標の達成は、マネジメントの巧拙に依存することを忘れてはなりません。これからの時代にどう生き残るかを組織も幹部、そして社員もしっかりと考える時だと考えています。