よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

マニュアル(2)再度説明-仕事の棚卸

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問題解決のための基本はマニュアルです。随分前に説明したので又説明します。

マニュアルをばかにしてはいけません。勿論、ここでいうマニュアルは課業分析の結果としてのマニュアルであることはいうまでもありません。業務すべての手順や留意点を明確にすることで、仕事の棚卸しや分析をすることが必要です。
それができることで、仕事の現状がすべて分析的に理解できるからです。

どのような仕事でもそうですが、不効率や不合理は、いまの仕事の中以外にはありません。仕事の方法やフローに問題があるために効率や合理性が阻害されるということについて、当たり前でありながら、手間がかかるため手がつけられないということが多いようです。

マニュアルがあれば、目に見えない仕事が目にみえるようになるため、現状の分析ができるとともに、こうしよう、あ~しようということについても仕事を組み立て、成果をあげられるようにしていくことができるようになります。

なお、ここでのマニュアルの記載についても一定のルールが必要です。ルールがあることによって、マニュアルの閲覧性や首尾一貫性が担保され、誰がみても見やすい、理解しやすいマニュアルが完成します。とりわけ病院の業務は多岐にわたっており、職種が多くあるために、各部門でのマニュアルが作成されることになりますが、バラバラな表現、書き方であれば、病院全体としてマニュアルをみるときに、他部門のマニュアルを理解できない状況となります。

誰がみてもコミュニケーションができるマニュアルが必要です。

閲覧性が高いことによって、どの部者の誰もが病院全体の業務を理解することができ、そのなかでの自分の位置づけを明確にすることができることになります。

業務改革を行うために仕事を棚卸しをし、ポイントを発見していくことが相当です。
マニュアルがない病院は仕事が標準化せず、また、部門間の仕事が円滑に進んでいかないことがあります。まずは基本的な仕事の整理や業務改革を行う前提として現状をそのまま表現したマニュアルを作成することが適当です。