よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

医療が変わる(3)

1、環境変化に順応する病院運営

仕事の仕組みとスタッフの質によって、医療の質の向上と効率向上が決定します。
医療の質の向上は、仕事の仕組みの見直しと個人の技術技能の向上以外には達成できません。また、医療の質が向上すれば、結果として効率は向上します。環境が激変するなかで、環境変化に順応するためには、以下を行う必要があります。


(1)マニュアル作成
 医療ツールとしてのマニュアルを作成する必要があります。マニュアルはナレッジマネジメントのツールでもあります。ナレッジを個人のものではなく組織の財産にしていく必要があります。

個人知を組織知にする、暗黙知形式知とする、といったことについて真剣に考えることが適当です。
知的な個人が成果をあげるだけではなく、知的労働集約的組織としての医療をより強化していなかればなりません。

なお、ナレッジマネジメントについては認定看護師セカンドレベルのレクチャーにおいても取り上げられています。勿論、マニュアルだけが知識の連鎖を生み出すツールではありませんが、マニュアルを見直す時期に来ていることも確かです。月並みなかたちだけのマニュアルになっていませんか?マニュアルをナレッジマネジメントのツールとして理論武装し、再構築していくことが必要です(続く)。


「ドクタートレジャーボックス掲載記事」