よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

時のながれと時代のながれ

 皆さん、久しぶりにこのページに向かっています。この3ヶ月間はあっという間の3ヶ月間でした。
仕事柄、さまざまな病院の方とお会いする機会が多く、また、講演会のなかで、自分自身が今の時代について講演しているため、より一層「今」を感じています。

 この3ヶ月のなかで、弊社のクライアントのコンサルティングを継続的に実施するとともに、多くの病院の調査を行い、会計士を中心としたDD(デューデリチーム)がいろいろな経験をすることができました。

 重油で加熱している温泉病院あり、過疎地の療養型病院あり、新築したとたん建築代金を支払えない病院あり、理事長がワンマンで経営が成り立たなくなった病院、後継者がおらず病院を手放すところ、ブローカーの食物(くいもの)になった病院、医師が高齢で治療ができない病院、反社会的勢力の餌食になった病院など…、いままで話でしか聞いていなかった病院の実態をみることができました。

 たくさんのレポートを書き(といっても大半はスタッフですが…みんなありがとう)、投資家の判断を仰ぎながら、DDの課題やどうすればより病院がよく理解できるのか、あるいはどうすれば立ち直るのか、再生できるのかについて底辺から考えてきました。

 言えることは、やはりマネジメントの巧拙により病院はいかようにでもなる。ということでしょう。あまりにもマネジメントレベルの低い病院は成り立たない時代がきたということだと考えます。千差万別の環境があるとしても、その環境を乗越え、本来の病院のあり方を追求しているオーナーがいる病院は絶対に淘汰されないと思う。
 
 確かに方法論の問題がありますから、そうした考え方に基づき正しく経営すれば…という付帯条件がつくのかもしれませんが、いずれにしてもよく学習し、よく活動するトップがいれば病院は成り立つのではないか…、それがこの数ヶ月の、あたりまえではありますが、実感です。

 一方、私たちの時のながれは、まだ時代のながれに追いついていないという思いがあります。力不足です。スタッフがもっと欲しい。休みを返上し頑張ってくれているスタッフも何人かいますが、まだまだ
私自身がよいマネジメントをできていない気がしています。
 
 もっと勉強し、超高速で問題解決できる体制を整備しなければならないと考えています。疲弊している医療を、私たちなりに少しでも代えていける時代をつくりあげるために…。