よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

医療と介護の連携

 

昨日は私が監事をしている病院の決算承認に係る理事会が開催されました。私は監査報告をしましたが、理事のお一人から、急性期病院は介護事業を理解していないという意見がありました。
 
 私の病院はデイケアを展開していますが、この部分をきちっと展開し、今後の連携のきっかけづくりとしていくことが必要である、という意見であったと考えます。
 
 その理事もDPC病院を運営しながら、介護事業を行い、医療と介護の連携のなかで、地域医療介護を徹底して行い、業績を伸ばしています。振り返ってみると、多くの病院が医療を行いながら介護事業を展開していて、連携がうまくとれているところほど、地域における医療介護の中心的な役割を果たしているように思います。
 
 私は、医療は地域連携、介護は地域浸透と分けて言葉を使っていますが、いずれにしても、地域に居住するAさんは、あるときは医療、そして介護が必要となり、さらに医療も必要になるといったかたちで医療と介護の間を行き来しながら、ADLを維持、改善しつつQOLを担保していく、という生活を送ります。

 医療と介護の提供者はこうした地域住民一人一人をターゲットとして、彼らが安心して生活できる環境を整備していく必要があります。であれば、医療は医療、介護は介護ではなく、偉業から介護に歩み寄り、地域住民の効用を高めるため、活動していかなければならないと、強く思ったのでした。