よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

ワシの眼と心を持つ

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ときに飛行機から見る外の景色はリアリティがあります。雲が妙に近かったり、街並みが手を伸ばせばとどくところにあるように思えるからです。地上に住んでいると、鳥の視線でものをみることができません。

 

同じ能力をもっていても上にいるのと下にいるのでは見えるものが違うのでしょう。障害物がない、見る対象との距離があるので全体が見える、という感覚です。人の眼には逆に小さいものは見えませんし、変化にも気がつかないというデメリットもありそうです。

 

しかし、鳥の眼は、大きな視野のなかでの小さな小動物の動きをあっというまに察知し、超スピードで獲物を捕りに舞い降りたりするようです。

 

さて、「ハゲタカ」という小説(バブル崩壊後の日本を舞台に、当時「ハゲタカファンド」と呼ばれた短期的な利益獲得のみを目的とした投資ファンドと、それを取り巻く人や金にまつわる物語=真山仁)に、主人公がワシを見に行き、逆に空のうえから自分を見下された気持になるシーンがあります。

 

鳥の眼は人間の眼と異なるということは、とても興味深いです。鳥の眼は、マクロ的にみたときにはミクロは見えないという限界を超えることができる可能性があるからです。鳥の眼をもつ人間になれれば、マクロミクロ双方をきちっと掌握することができますよね。

 

先週「ハゲタカ」の映画バージョンをみました。多少ありえないストーリーではありましたが、慌てず、たじろがず、冷静沈着に、かつロジカルに物事を進めることがいかに重要であるのかを再認識しました。

 

ハゲタカに描かれているダイナミズムは、我々の仕事とは比較のしようがないものではありますが、とても参考になることがたくさんありました。

 

  • 信念をもち仕事をする
  • どこかに真実を追う
  • 勝負にこだわる
  • 不可能と思われることにも挑戦する
  • 負けても立ち上がる

がそれらです。

 

努力しているという自負はあるものの、決めた何かを徹底的に行えていないし、うまくいかないことがあるとすぐに萎える傾向がある自分がとても小さく見えた時間でした。

 

ということで、飛行機から見る景色を見て、ほんの一瞬だけワシの気持ちになることができました。

 

実際に仕事のなかでワシの眼や心をもつまでにいたっていない自分をどのように変革していくのか。どのように努力してワシの眼や心をもてるようになれるのか、課題をもつことができました。

 

こえからも時々ワシを思い出し、果敢に攻めていきたいと思います。