よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

今日は不動産屋さん

 本日午前中からクライアントである、不動産の戸建て住宅販売の会社でミーティングをしました。社長はとてもクリエイティブな方で、4年前にホテル経営に乗り出し、あっという間にホテル経営の専門家になりました。
 
 海外での住宅をチェックするだけではなく、中国で家具を仕入れたり、工場でオーダーを出したり、中国での貿易実務に精通したりと、八面六臂の仕事をしています。香港での会社設立や、上海の工場買収なども行うとともに、日本では本業の建売住宅の土地仕入れや住宅建設に特徴を出して評価を受けています。
 彼は、本当に創造と工夫が得意です。住宅をつくっている現場に行き、なぜコンクリートの土台に小さな穴があるのかをみつけ、自分でスクリューを廻しながら気泡をなくすためにはどの程度時間をかければよいのかを理解します。
 
 ホテルに行けば、洋服入れのハンガーがそろっていないことを注意しますし、電気のかさの上にある埃をとり忘れたことを指導します。中国で椅子の良し悪しはソファーであれば、皮であることを見抜きました。工場にいき、なめしている皮をみながらその目を養っています。

 ハワイに不動産を購入することを直近のミッションとしていますが、これも日本、香港、ハワイ、そしてゆくゆくはアメリカ本国での事業展開を図っています。
 
 彼がすべて先に進み、従業員を引っ張り続けていることに少し疲れたということはあるようですが、結局は販売をアウトソーシングあるいは分社化したうえでモチベーションをあげていこうとしていることはとても有益なことであると思います。
 病院であれば、
 ①リーダーは常に前向き
 ②新しいことにチャレンジ
 ③人任せにせず、自分でチェック
 ④ビジネスモデルを開発する
といったことでしょうか。
 スタッフは駆け足で追いついていかざるを得ません。
 
 常にチャレンジ、常に積極的、そして常に消費者よりの視点に立ったものづくりができることはたぶん医療でも同じです。どうしたらよい品質を維持できるのか、そして、どうすれば、よい経営ができるのかについて、徹底検討する必要があります。
 なお、その会社は今週から3泊5日で海外の社員旅行です。うらまや(やま)しい~ぃですよね。