よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

びっくりしました秘密ノリスクマネジメント

インシデントレポートやアクシデントレポートなど、呼び方は異なりますが、リスクマネジメントにおけるレポートのあり方が問われています。

ある病院は対策を職場で立案したのち、リスクマネージャーがチェックし、委員会で追認(問題があれば刺し戻し)といったながれが一般的です。確かに対策の立て方が稚拙であるケースもあり、対策をどのよに立案すればよいのか、その前に原因分析をどのようにすればよいのかといった議論は多くあります。

しかし、肝心のどのように現場で徹底するのかについての議論があまりなく、驚いたことに自分の部署で事故が起こりながら、どのような事故が起こったのかは看護師長と事故を起こした者だけ…といった病院が多いことです。

したがって同じ職場で同じ問題がいくつも起こる、といったことが平気であります。
勿論、大きなテーマ(とりわけ輸血関係、与薬関係、転倒関係)は通達ができたり、マニュアルができたりしますが、それ以外の日常ではそうしたことが無視されています。

びっくりします。網羅的にインシデントアクシデントがオープンになり、データベース化され、周知徹底されるための教育、評価とリンクすることが必要であるとまた感じました。
秘密からの解き放ちが行なわれないかぎり、患者さんにとってベストの医療は行なわれません。
本質的な取り組みが必要ですよね。