よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

地域連携についてのおさらい(2)

(2)戦略決定
 そのためには、貴院がどの科を強化して、どの科への患者誘導を行うべきであるのかについて戦略をもっている必要があります。ただ、どのような患者でも集めるということではなく、欲しい患者を集めるという作業が必要となります。したがってそれら戦略がないときに、科別の紹介患者を増加させることは困難です。
  
(3)全組織の戦略とする
 地域連携が地域連携室だけのものであるとの考え方を持っている者がいてはなりません。全職員が地域完結型医療の意味を理解し、地域への貢献は地域連携を通じてしかできないといた考え方を周知することが必要です。
 具体的なスケジュールが決定した段階か、院内でイベントを行う時点での告知を行うことが必要です。

(4)他部署との連携を強化する
 例えば後連携についていえば、転送や後方支援病院、さらには在宅での対応が重要になりますが、退院支援計画の立案であるとか、実行、事故の撲滅といったことと地域連携は大きく関係をもっています。したがって、これらが正しく実施されないようであれば、地域連携活動もうまくいきません。当たり前ではありますが、少なくとも空いているベットがなければ紹介患者を受け入れることができないのはその一例です(続く)。

「ドクタートレジャーボックス同時掲載記事」