よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

2008-01-01から1年間の記事一覧

豊作の病院経営

昨日は札幌で、今日は函館で病院に来ています。 函館は30万人の人口であるにもかかわらず道南の医療圏をもっているため、大きな病院がたくさんあります。そのなかの一つ(というより法人では道内屈指の病床数)の病院がここにご紹介する病院です。 道内で…

遠い昔の沖縄の夜

いまから何十年も前、高校生のとき一人で沖縄に行ったことがあります。東京から夜行で大阪、大阪から夜行で鹿児島。そして鹿児島から船で那覇にやっとのことで到着しました。 道すがらいろいろな人に声をかけられましたが、大学生のお兄さんたちのグループと…

まだ夏の沖縄…

仕事で沖縄に来ました。沖縄は日本でありながら日本ではない雰囲気があります。沖縄県の人の顔がエキゾチックであるということだけではなく、明らかに南国であるというイメージがあるからです。 南国。人は優しく笑顔で、あまり働かず、つまらないことは気に…

青山のサバティーニ

先日、香港でサバティーニで食事をしたときの記事を書きました。 当社の社員であるYさんのの送別会に、本人の希望もあり決定した会場です。さすがサバちゃんという感じでした。 イタリアの民謡で、移住してきた人たちが故郷を思って歌う哀愁の唄を、イタリ…

ある病院での管理者会議での私の発言

いつもこんなことを話しています。 「増患する、利用率を向上させるということを基本的な行為として、これを重点的に実施していく必要があります。なんといっても、結局はベッドを埋めるということが点数アップの帰結です。 なお、そのためにインセンティブ…

鹿児島での講演会

鹿児島で、総合メディカル主催のこれからの病院と診療所の経営の方向といった講演会をしました。 30人弱の参加者でした。 そのなかの一部をご紹介します。 まず、一番目のPPTの資料には、こう書かれています。それ以降、いくつかのページをご紹介しまし…

良心をもったDrとの会話

全国で受療率が20%程度下がっているというデータがあります。確かにホワイトボックスのクライアントの病院においても患者さんは確実に減っており、業績が良いところでも5%程度はマイナスとなっているようです。 年金や後期高齢者医療、そして被扶養者と…

医療相談及び地域連携の現状(4)

3.まとめ この病院はどのような病院を目指すのかを概念ではなく、具体的に決定していくために現状調査をしなければなりません。 現状の紹介・逆紹介患者の実態を調査することで、自院ではどのような患者をみていて、どのような患者をみていないのかが分か…

医療相談及び地域連携の現状(3)

(3)相談室としての活動(ディスチャージをベースとして) 貴院では、病棟からあがってきたオーダーを2人のSWさんがそれぞれ管理していて、それらをまとめてはいません。また整理して、それを一覧として管理するとこまでは進んでいません。 急性期病院…

医療相談及び地域連携の現状(2)

診療所から紹介してもらう患者がどのような患者であるのかを認識することにより、ⅰ)本来紹介してもらう患者さんが紹介されず漏れていることがないのかどうか、 ⅱ)ある時期には紹介があるが、ある時期には紹介がないといった期間的なバラツキや濃淡がないか…

大好きな街

香港は私がとても好きな街です。狭い場所に700万人程度の人が犇めき生きています。香港は、税金がとても安く、法人税も日本の半分しかないにもかかわらず、街は整備され、働きやすい環境づくりに政府が力を入れて活気にあふれています。 確かに社会福祉は…

大好きな景色

先週、バイトビームス社のHさんと、Iさんと仕事で香港に行っていました。 1997年に初めて香港で仕事をはじめてから、もう10年以上たちます。といっても、本格的な仕事にはならず、結局後ろ髪を引かれながら香港でのビジネスを諦めた経緯があります。 この…

爽やか空気と日常

今午前中の仕事を終わり、東京の事務所に帰ってきました。表参道は日常であり、爽やかな空気で満たされています。少し曇り空ですが、いつもの景色をみるのは落ち着きます。 仕事の慌しさや喧騒さは、日常に覆いかぶさるようにありますが、たわいのない事の繰…

生き方を考える

オーストラリアでは、18歳になると遺言を書くそうです。人生責任をもつということと、自分がどのように生きていくのかを再確認するということなのでしょう。とても自立した国民の話であり、日本では考えることができません。私のことを振り返ってみても、18…

I am your father!

ほぼ2時間、息もつけませんでした…。映画の話です。さえない生活を送っている男がいます。仕事もできずいつも上司からは能無し呼ばわれをしています、女性にもインパクトを与えることができず、お金もなく、よい生活もできない。そんな主人公が、ある日スー…

過ぎ去る時間を慈しむ方法

昨日の朝、2日間の仕事を終わ札幌から、朝一便で東京に戻り、浜松町で監査法人のミーティングを30分。そして又空港に戻り福岡に向う機上にいました。 たった1,2時間のなかで、羽田と浜松町を往復したのです。そこでいくつか気がついたことがあります。…

医療相談及び地域連携の現状(1)

医療相談や地域連携は病院戦略の帰結です。 すなわち、どのような患者さんをみるのか、どのような患者さんをみないのかといった政策を、かたちにしたうえで、患者さんを紹介してもらう、また紹介するといったことを考えることになるからです。 その意味で、…

DPCセミナーin 大阪

本日は、監事をさせていただいている日本DPC協議会の大阪でのセミナーが大阪リバーサードホテルで開催されました。 協議会副理事長である古城先生の開会でスタートしたセミナーでは、医療イ適正化計画と病院の将来像として大西証史医療費適正化対策推進室…

さらばリーマン

先日、新幹線に乗り東京から移動しました。 新幹線でシートに置いてあるJRが発行している雑誌WEDGEを手にとりパラパラとめくっていたら、「さらばリーマン」という記事がありました。え~ぇそんな~。 9月号は8月20日に発行されているし、前日リーマンが…

ルベンが雄弁に

今日はサントリーホールにルベン・シメオのトランペットを聴きにいきました。 彼はスペイン生まれで、13歳で国際的なコンクールで2位になって以来、巨匠モーリスアンドレに指導を仰ぎ、腕をさらにめきめきあげているということでした。 そもそも舞台では…

思い出した万里の長城

北京には思い出があります。 いくつかのエピソードをブログでも以前に書いたかもしれませんが、展示会を観に昨年北京を訪れたときのことです。政府関係者や大学の医師などにお会いして、中国の医療や介護を垣間見た経験でした。そのときの印象がいまの仕事に…

クリティカルパスの本当の意味

カレンザンダーさんが1980年代に創出したクリティカルパスは、もっとも早くうまくプロジェクトを成功させるための重要な経路という意味ですが、その本質はどこにあるのかを理解しなければなりません。 コスト削減や、標準化や、患者別疾病別原価計算の基…

居酒屋のサニョ

最近は、崖のうえのポニョがはやりで、みんながよい映画なのでみたほがいいですよといいます。頭のなかでは、ポニョポニョポニョさかなの子~という唄がいつも聞こえてきています。大阪の梅田です。仕事の関係で、懇親会をしました。 ポニョは公式サイトによ…

日本にカウンターショック

日本はいったいどのようになっているのでしょうか。たくさんの会社が倒産し、そして多くの人が苦しんでいます。自分達は何ができるのか。その前に、自分達はこれからどう生きていくのか。とても大変な時代を迎えました。 自分がもっているビジョンを具体的に…

推進力は前に進む力

車は前に進む。飛行機は飛ぶ。人は前に歩く。後ろという言葉は、ネガティブな言葉として使われています。後ろ向き。後退り。後退。後進国(発展途上国)。後手に回るなどです。 前に行く力が強いほど、早く成果があがります。電通十訓に、仕事とは、先手先手…

個人カルテによる教育について(3)

4.バックグラウンドへの対応 (1)考え方 人は「あなたが必要である」というサインによってバックグランドをつくりあげていくと考えます。常にあなたが必要であるというサインをどのように提示していくのかといったことを模索するなかで、過去枠組みがつ…

迷い犬?

最近、私の住んでいるマンションの壁に迷い犬という掲示がしてありました。 随分と離れた場所に住んでいる(連絡先が)方が、犬の写真を貼っているのです。そこら中にそのチラシがはってあります。 たぶん、家族の一員のようにかわいがっていたのでしょう。…

地下鉄の列車のカーテン

びっくりしました。日本はひろいなと思うことがよくありますが、今日も一個見つけました。名古屋の真っ赤な地下鉄にはカーテンがあったのです。 よく遠距離バスにはカーテンがあったりします。しかし、東京では地下鉄にカーテンがあるということはありません…

マリオットと名古屋DPC勉強会

6日の土曜日は、名古屋でDPCマネジメント研究会の名古屋勉強会が、伏見の施設で開催されました。14時からの3時間半でしたが、とても内容の濃い、よい勉強会でした。 DPCをベースに多くの病院が業務改革や医療内容の再構築をしていることはよく理解…

DPC5段階説。分かりやすい整理

ホワイトボックス社は、DPC5段階進化説を唱えています。まず第一段階は、出来高とDPCの比較やベンチマークにより、点数を合わせる行為、すなわち何をやめたら収益をDPCに合わせることができるのかといった作業です。 まさに、医療行為を止めたり、…