よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

2012-01-01から1年間の記事一覧

誰からも信頼される病院になるための一つ条件

病院で仕事をしていると、次々にクレームに出くわします。もっともな話とそうではないものとがあります。前者は振り返れば、時間がかかる、仕組みができていない、スキルが低い、説明がうまくできていない、心遣いが足りなかったなど思い当たる節があります…

無限に生まれる創造性

四季報の10年後に浮かぶ業界、沈む業界を読みました。 医療介護は雇用創出をリード。今後も高齢者人口増と歩調を合わせて安定成長が見込まれる。ただ、財政破綻、労働力不足など懸念材料も少なくない…と記載されています。 円高環境のなか企業が海外に進出…

サービス付高齢者向け住宅運営はノウハウの塊

いまやDPC病院も50万床を40万床以下に、そして地域一般病床というか非DPCの急性期病床については、DPCとなるかあるいは回復期や亜急性に、場合によれば廃止、そして許可されれば医療療養病床にということになります。 そのようなときサービス付…

部門別損益と指標管理について

以下はある病院で、説明した管理会計についての資料です。1.はじめに 現在、部門別損益計算については、課題はあるものの、全体の体系についてご説明し資料の収集を継続してご依頼しています。配賦基準についての考え方についても弊社担当者からお伝えして…

日本を捨てたものではないと思えるようになるために

最近思うことは、いくつかの国を訪問して、人間は皆同じということです。 国や文化が異なる、あるいは経済が異なると、異なる思いをもった人間であるかのうように思いがちです。 なぜこの議論をするのかというと、日本のホスピタリティについて取りざたされ…

クリティカルパスは業務改革の重要なツールの一つ

クリティカルパス作成のメリットについて、ここで説明するまでもなく医療従事者であれば理解をしていることです。 ただ、場合によって、そのメリットを理解していないために、パスが作成されないということもありそうです。 厳しい医療環境が続くなか、いや…

病院管理会計がなければ病院は残れない

管理会計とは財務会計と遂になって説明される会計の区分です。財務会計が報告のための会計であるのに対し、管理会計は文字通り管理のための会計です。 管理とは、予算実績管理であったり、その前提となる減じ決算であたたり、さらには部門別損益計算、診療科…

病院が今行うべきこと

ご承知のように、日本経済は瀬戸際にきています。悲観主義者ではないとしても、明らかにやばいと感じます。医療は、経済や人口に影響されるのは間違いがなく、景気が悪くなったり患者が少なくなればどうしても小さくしていかなければならりません。 しかし、…

何かを変えていこう

業務改革を進めるためには、広く社員全員から改善提案を継続して募集していく必要があります。 改善提案制度を導入するためには、前提として業務マニュアルを整備する必要があります。現状の仕事をすべてガラス張りに(可視化)して、そのなかで工夫すべきも…

リーダーシップが組織を変える

院長村田先生です。新病院建設を2年後に控え、この数年より高い質の提供を目指した病院づくりにまい進していらしゃいました。 院長の元には優秀なスタッフが集まり、それぞれの考えをしっかりと持ちながら、立場立場で新しい取り組みをしてきています。 病…

日本の現状とこれからの医療

理事長からのご依頼で、夕方からコンサルで訪問している病院の医局で医師に対するセミナーを行いました。 十数人の医師が、経済環境や厚労省の考え方、そして自院の役割をしっかりと認識し、ヴィジョンをもって日々の業務に就いてもらえればというのが理事長…

能力考課とは何か

能力考課とは、被考課者の日常の職務行動が、その人の職責に対応して、組織が期待している内容とレベルで遂行されているかを、考課時点において、職能要件書に照らし、どうであるか否かを把握し評価することを言います。 (1)考課方法 ①能力考課を行う媒体…

吉田純先生は中国医療へ

吉田先生は、日本で複数の診療所の運営をされています。神戸や金沢、そして東京といくつかの診療所をかけもちで診療され、そしてかつ海外への展開も視野にいれた活動をされています。 すでに北京を一緒に訪問したり、香港での事業を行うための計画を検討した…

ココチケア未来に向けて経営方針発表会

先日、ココチケアの経営方針発表会が霞ヶ関ビルで開催されました。 近藤正明理事長を創設者とする医療法人明正会グループとして、400人の陣容となりましたが、さらに本年度は規模を倍にする事業計画が推進されており、拡大を続けています。 この会場には…

アジアにおける医療と介護

気が付いたら随分とブログをアップしていませんでした。どちらかというとフェイスブックでのアナウンスをしていたことがその理由です。医療や介護の活動を止めてていたわけではありません。4月の後半は香港で会社設立を行いました。 http://www.ifuu.asia/ …

高橋泰先生は埼玉県が好き

本日、日本DPC協議会の理事会で副理事長の高橋泰先生とお会いしました。 理事会に出席し総会がはじまる前に、高橋先生とよもやま話をしていましたが、埼玉県の話になりました。 埼玉の各医療圏では医療が足りているところもありますが、いくつかの場所で…

リーダーの情熱が施設を変える

札幌の病院の老健内覧式に出席しました。 アマルディの風景が焼かれた大きなタイルに出迎えられ中にはいると、気の利いたシックな焦げ茶の木の板や薄灰色のレンガに彩られたロビーが広がります。 そこには、イタリアから持ち帰った絵画がふんだんに使われて…

現実を見る

忘れてはいけない大震災。こんなところで、また思いを新たにしました。 東京では見かけませんが、きっと全国どこでも展開されている標識なのでしょう。 一般的に、人は何もかも記憶しておくことはできませんが、折りに触れて感じらることができる感性をもっ…

Ifuu & Coは、威風堂々から社名

香港のチムサツイから徒歩で10分、ホンハム - hung homの駅の近くに日本法人の香港進出を支援するユニオンプランの本社があります。このたび彼らと提携するかたちで、Ifuu and company Limitedが設立されました。以前にIfuu & Coのロゴは開示していますの…

日本が元気になるために

今日、久しぶりに吉祥寺に買い物に出かけました。 さすがに日本で一番住みたい街として著名なだけに、古さと新しさ、田舎と都会、閑静と喧騒、個別性と多様性、若者と高齢者がうまく共生し、とても刺激的な雰囲気を醸し出している場所であるという印象を受け…

ココチケア若き騎士達

ホワイトボックスが関与させていただいている、ココチケアは、いまとても伸び盛りです。グループホームや小規模多機能、高専賃やケアハウス、ケアサービスや訪問看護やリハ、等々大半の介護事業を手がけています。 パーティともなれば、300人以上の職員が…

神田昌典さんは意味のある生き方を提案する

会社で仕事をしています。神田昌典さんの本(2022-これから10年活躍できる人の条件)を読みました。はっきりいって胸を打ちます。 これからの日本、彼なりの知見をもってあらゆることを予想し、だからこそ皆頑張ろうといった文脈で、ある意味当たり前…

医療と介護、そしてココチケアとホワイトボックスの役割

医療においては、例えば急性期においてはDPC推進における管理会計を通じた高度なマネジメントシステム導入業務や、維持期においては、ケアミックス病院として求められている役割が果たせるなど、業態別により機能を強化すること。 そして施設基準に到達す…

サ高住は医療制度改革の救世主

昨日は、広島で今井産業常務の大造さんと、仕事が終わったあと久しぶりに会食をしました。 同社近くの焼肉店での一コマです。今井産業はサ高住(サービス付高齢者向け住宅)の建設で成果をあげています。彼らはもうすでに数多くのサ高住を建設してきています…

従業員の配置はこうして行う

従業員の定数をどのように決定したらよいのかというご質問をいただきました。 以下は、提出した企画書の内容です。業務内容や仕事量を分析、従業員の能力やリーダーの適否、他部署との関係性を分析し、無駄を排除したうえで人員が過不足を判断し、配置や人員…

静寂に思う

こうして今、静かな事務所で一人仕事をしていると、この世の中に自分しか存在しないのではないかという感覚になる。 ひと段落して、メールにレスしたり、予定を決めたり、クライアントに作成したばかりの資料を送付することにより第三者の存在を認識できるこ…

トップマネジメントの姿勢ですべてが変わる

病院で、どんなマネジメントが最適であるのかについての大きなフレームワークは明確だ。 方向を決め、具体的な計画を立て、一つ一つつぶしていく。常に成果を定量化し、統治体制のなかで、予算と実績の差額を分析しつつ修正する。 プロセスをうまく運営する…

香港からの来客

このたびIfuu&Coの設立準備に入りました。 アジアに展開する事業の全面的支援を国内と香港で行うためです。すでにバス運行事業、店舗ネットシステム、病院管理システム、アジア歯科開業支援のビジネス、そして日本の著名作家の絵画ブローキング事業がスター…

有言実行のときはいま

業務改革について、最近考えます。 (1)限られた時間のなかで、より高い成果をあげるためには、個人の技術技能を向上させることと、仕 事の仕組みを変えていくことが必要 (2)業務改革は、目標をできるだけ達成しやすくすることを目的として業務プロセス…

医療機関生き残りの闘いがはじまる

先日25日に松山で、愛媛銀行と日立キャピタル、地域の会計事務所や社労士事務所の方々の共催で医療機関実務セミナーを開催しました。150名の方々が来場されました。本当に感謝しています。 いま、日本の現状は以下のようになっています。 (1)年金問…