よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

よい病院

職務基準の作成

いま、広島空港行きのバスに乗車しています。これから空港に向かい東京での夜の会議に出席します。 昨日は大阪→京都→広島と移動し、広島でH病院の理事長、理事等幹部の方々とおいしいお食事をいただいたあと、本日はH病院でいくつかのミーティングを行い、…

目標管理における1.2の積極性

今日は函館の病院です。 部署別個人目標落とし込みの考え方についてレクチャーを行いました。労務の佐藤さんの誘導で、部署目標の面談が終了したのち、個人目標の設定を行うことになっているのです。 今日は私のレクチャーに先立ち、辻事務部長から目標管理…

電子カルテ・地域ネットワーク

厚生連広島総合病院病医院長補佐の藤川光一先生にお会いしました。最初は芸能人ではないかというほどかっちょいい先生でびっくりしました。話し方もジェントルで本当にすてきな先生です。 山陰合同銀行のアテンドです(上の写真は銀行の方々です)。 先生は電…

院長に対して行われるブリーフィング(短期の報告)について(2)

ある病院は、君たちが数字を出さないから行動できない、と副院長が事務方に苦言を呈していた情景や、ある病院で副院長や診療部長が当社が作成しあ部門別損益計算の結果をプロジェクターでみながら なるほど、こうすればこうなって、こうなるのか…と瞬時に理…

院長に対して行われるブリーフィング(短期の報告)について

ブリーフィングというコンサルティングを最近は多くの病院で行っています。これは短期の報告といった意味ですが、院長と医師のコミュニケーションをどうとるのかといった部分で機能する企画です。ここ 実際に一般の企業では、事業部や部署の責任者が社長に報…

ディランが自転車から降りた

じゃじゃじゃ~ん。病院の忘年会で写真を撮り忘れた、ディランとキャサリンになりきって、前の日の宴会で練習する事務長と看護部長です(横には次長もいます)。 翌日の乾杯の音頭をとったお二人は本当にディランとキャサリンでした。 (金髪と高い付け鼻で…

元気のいい病院の忘年会

いや、すごい忘年会でした。 先週の土曜日に行われたクライアントの忘年会は職員の半分の500人近くが出席して、ホテルでばっちり行われました。この時期に病院でこれだけの盛大な忘年会を行うところは稀でしょう。医師もおおのりのりで、スタッフ全員超活…

医療相談及び地域連携の現状(3)

(3)相談室としての活動(ディスチャージをベースとして) 貴院では、病棟からあがってきたオーダーを2人のSWさんがそれぞれ管理していて、それらをまとめてはいません。また整理して、それを一覧として管理するとこまでは進んでいません。 急性期病院…

医療相談及び地域連携の現状(2)

診療所から紹介してもらう患者がどのような患者であるのかを認識することにより、ⅰ)本来紹介してもらう患者さんが紹介されず漏れていることがないのかどうか、 ⅱ)ある時期には紹介があるが、ある時期には紹介がないといった期間的なバラツキや濃淡がないか…

クリティカルパスの本当の意味

カレンザンダーさんが1980年代に創出したクリティカルパスは、もっとも早くうまくプロジェクトを成功させるための重要な経路という意味ですが、その本質はどこにあるのかを理解しなければなりません。 コスト削減や、標準化や、患者別疾病別原価計算の基…

マニュアルを利用する者の気持ち

弊社では、過去24病院に病院マニュアルを導入するお手伝いをしてきました。マニュアルを利用する者がどのような意識で、マニュアルを利用するのかをよく理解しておくことが大切です。 マニュアルを利用する者は、おおよそ、次の意識をもっています。よい順…

医療を提供することの本質にどのように迫るのか(DPCについての理解)

ある病院でミーティングをしたときの資料です。 1.はじめに DPC準備病院を運営していくためには、これらを実行するためには強いリーダーシップが必要であり、それらがなけれ ばすべての項目はうまく機能しないことがわかっています。 2.内容 リーダー…

いろいろなプロジェクト

先日、ある病院でリエゾンナースのプロジェクトにて全体の業務フローを設計したプロジェクトの会議に出たあと、DPCの原価計算プロジェクトに参加、指標管理委員会の会議に出席、そして事務長と職務基準のチェックについてのミーティング等を行いました。 …

予算というもの

資本主義社会において、人々が生計を立てるということを考えています。経済活動がそこにはあります。 個々の主体が独自に社会のニーズを把握し、貨幣を媒介とした活動を行い、自ら投資したもの以上の付加価値を生むことで貨幣を増加させる。そこには自由があ…

J-SOXと病院(2)

一般企業向けの資料からご参考までに内部統制の資料を提供します。一般の企業のことを知っておくことも必要なことであると考えます。 1.はじめに 2008年から施行されるJ-SOXに対し、そろそろ一定の理解と計画的な作業を行う必要があ ります。もと…

J-SOXと病院(1)

アメリカのエンロンやワールドコム事件に端を発しSOX法が制定されました。日本でも多くの事件が起こり、コンプライアンスが問われているなか、金融商品取引法下において同様の対応が行われることになったのです。いわゆるJ-SOX法がそれです。 上場会…

よい病院になるために

当ブログは、よい病院、よくない病院の見分け方、というブログでありながら、とちらかというとよい病院のつくりかたのようなブログになっています。 地域住民に対して訴求するものではなく、どちらかというと院内の状況を正しくみつめ、どうしたらよい医療が…

ブランドな病院の時代と医療制度改革

地域で患者さんが集まる病院には、マネジメントの側からみて、いくつかの共通点があることは、すでに説明しました。ここで再度確認します。 ①トップマネジメントによい医療をしたいという強い思い入れがあること ②トップマネジメントに優れたリーダーシップ…

待ち時間短縮について

昨日は広島の病院で、待ち時間短縮プロジェクトの発表及び検討会がありました。電子カルテをいれ、オーダリングを入れることで、受付から会計までのあらゆる場面での時間データがとれるようになりました。 予約ありとなしの患者さんの待ち時間のデータが検証…

夏の院長ミーティング

先日中国地方の病院で、院長のヒヤリングを行いました。院長の病院経営に関わる情熱や思いが伝わるとても素敵なお話をお聞きしました。 私たちがどこまで健全化のための経営計画を立案できるかは、結局はリーダーの思いやスタッフの賢明さに大きく依存します…

看護プロセスについて

今日の病院では、病棟でフォーカスチャーティングが実施されていました。ついこの間までSOAPだったのがICUで利用していたものを、簡単であるという理由で病棟で利用することで変わったようです。 でも、明確な方針や目標がつくれていないときには、情…

マニュアル委員会委員長M先生

M先生、今日はありがとうございました。マニュアル委員会が来週やっと開催され、とても嬉しいです。 M先生が、「とにかく一回やろう」といわれたときにはとても嬉しかったです。マニュアルが単なる手順書ではなく、ナレッジマネジメントの道具である。医療…

マニュアル委員会は最高ですね

さきほど病院を出ました。今日はマニュアル委員会があったんですよ。 7ヶ月で1200の新しいマニュアルをつくったT病院の委員会は第二期です。半分以上の委員が交代し、前の委員はオブザーバーで残りましたが、第二フェーズでばっちりマニュアル委員会が…

ブランドな病院(2)

ブランドは、信用、信頼、安心から生まれる患者さんの思いです。何かあればこの病院に行こう。この病院のファンである、といった何かをつくりあげる必要があります。そのためには、医療の質を向上させることがまず必要です。医療の質を向上させることによっ…

ブランドな病院(1)

私の好きな病院が新宿近くの病院です。そこそこの規模(418床)で外来もそれほど多くはありません。しかし、設備は整っていますし、何よりも職員の方は妙にかしこばらず(感じがいいです)、普通に仕事をされています。超接遇の色もなく、どちらかというとお…

教育について(1)

少しだけ、当社の教育システムのなかから資料をピックアップして、ご紹介します。 組織における人の動き方は、知識や技術技能だけではなく、意欲や姿勢、態度によって決定されるものではあります。したがって意欲の醸成、姿勢や態度の矯正あるいは、意識改革…

DPCをどう考えるのか(2)

医事だけではありません。DPCについていえば、疾病別の原価を把握できなければ、しらない間にロスが生れます。治療すればするだけ、入院させればさせただけ病院経営にロスが発生することになります。 行為別原価計算及び患者別疾病別原価計算を実施できる…

DPCをどう考えるのか(1)

DPC時代を迎えました。 40万床しか急性期病院が残れない、といわれているなかで、まさにDPCは勝ち残るための急性期病院の登竜門であると考えます。DPCをきちっと適用するためには、従来の病院の運営に大きく影響を与えることになります。 医事が…

看護部課題(1)

北海道E病院で看護部の幹部に対しヒヤリングを行いました。以下結果について、その一部を提供します。 (1)目標管理制度の精度 目標管理制度については、きちっと実施している部署とそうではない部署に分けられます。部門目標を具体化する段階で、方法が…

患者の権利に関する世界医師会リスボン宣言(2)

8.守秘に関する権利 a.患者の健康状態、病状、診断、予後および治療に関する身元を確認し得るあらゆる情報、ならびにその他のすべての個人情報の秘密は、患者の死後も守られなければならない。ただし例外的に、患者の子孫が自らの健康上の危険に関わる情報を…